@   近江八景とか、金沢八景とか全国には沢山の〜八景とよばれる所があります。
    実はこれらは中国の宋や元の水墨画に使われる絵で有名な「??八景」
     といわれるものが元になっています。さてその名前を当ててください。
    漢字二字です。  
      ヒント⇒湖南省のある二つの川が合流して、洞庭湖に注ぐ所。
   <答え>
     瀟湘八景(しょうしょうはっけい) 宋、元の水墨画に使われる。湖南省の瀟水と
     湘水の二水が合流して、洞庭湖に注ぐ所。平沙落雁、遠浦帰帆、山市青巒、
     江天暮雪、洞庭秋月、煙寺晩鐘、漁村夕照、瀟湘夜雨、 宗代の宗迪(そうてき)
     が初めて描く。 後、牧渓(もっけい)、元代の玉澗(ぎょっかん)の大作は東山御物、
     元一幅の長巻であったのを、八幅にした。

    

  牧谿筆 煙寺晩鐘 国宝 畠山記念館蔵 

  牧谿筆 漁村夕照 国宝 根津美術館蔵
A 「天下三壷」と呼ばれる茶壷があります
  
   三日月   大名物、七斤入り、大きな瘤(こぶ)が七つ、
          三日月形のえくぼがあるので 、又は少し傾きがあるので          
  
   松島    大名物茶壷 七斤余入り 瘤(こぶ)が三十余も有るので、
          奥州の松島に似ている所からの

   四十石   大名物 七斤半入り  関本道拙という茶人が米四十石とれる田地と
          交換に手に入れた 後、八代足利義政が「四十石」と銘を付け東山
          御物になった
   茶壷には色々な景色があったり、石はぜがあったりします。 この石はぜのような「こぶ」
   の事を贅(ぜい)、《大きな「こぶ」を瘤(りゅう)、小さな物を贅(ぜい)》という言い方もあり
   ます。
  
   では問題です。茶壷ではこの「こぶ」が沢山有るのを好むのだそうですが、普段私たちが
   何となく使っている言葉の語源がここにあるのですが、気が付きますか?
   「何と????な」「????をいうんじゃない!」
  <答え>
    贅沢 贅が沢山あるのを贅沢という。 贅沢ということばは、ここからきたのです。  
    つまり、この時代の茶壷の好みから出た言葉(桑田忠親氏述)


B 遅櫻(おそざくら)という有名な茶入があります。大名物 漢作唐物 肩衝です
   実はこの茶入、ある茶入と比べての銘です。そのある茶入とは?
    銘を答えて下さい。
    ヒント⇒「夏山の青葉交りの遅櫻??よりもめつらしき哉」の意により足利義政が付けた
    
              


  遅櫻の伝来
     「義政」―篠屋宗久―藤堂高虎―蒲生氏郷―同忠郷―柳営―松平忠明―
     同忠広―柳営 ―甲府徳松君―柳営(「綱吉」)(元禄十二年七月十七日以前)―
     「室町三井」(昭和初)
    ?の茶入の伝来
     「義政」―鳥居引拙―疋田宗観―織田信長―織田信忠―松平念誓―徳川家康―
      豊臣家康 ―宇喜田秀家―家康―松平忠直―松平備前守―徳川「綱吉」
      (元禄十一年十二月六日) ―以降「徳川家」
    
    <答え>
       銘「初花」

             


C  花入や蓋置、釜などにある形で鼓胴に似て、両端が広がり中央がくびれた細い姿
    からの名称をなんと言いますか?

                  


    <答え>
           立鼓(りゅうご、リウゴ)
          鼓の胴の部分に似ているのでそのように言います


D 変わった銘です銘をを答えて下さい 
    東博蔵 名物宗代 浙江省 龍泉県の製
    縁が五花状の輪花の青磁茶碗 鎹(かすがい)が六個有
    ヒント⇒その「かすがい」が蝗(いなご)を連想させるので、この様に呼ばれる。   
    私には何故「いなご」なのかよくわかりません         
  <答え>
    馬蝗
    「かすがい」が馬蝗(いなご)を連想させるので、この様に呼ばれる。
    享保十二年(一七二七)伊藤東涯(江戸中期の儒学者。仁斎の長子)が銘したという
    平重盛(清盛の長子)が中国の佛照禅師から贈られた物で後足利義政が割れがある
    ので中国明に送り同種の物と取り替え様としたが、当時、明においてもこの様な名器
    は再び得がたいというので割れ目に鎹を打ったと伝えられる。
    義政、吉田宗臨、角倉、三井