クイズの答え<水無月〜上>


「茶の湯よもやま話」Cより


@   炉や風炉の中の入っていて釜をのせる五徳。
    これは三本足なのに何故「五徳」というのでしょうか?
  <答え>
   山田宗偏の「茶道要録」によれば 
   仏書に自在徳、熾盛徳、端厳徳、名称徳、吉祥徳、尊貴徳の六徳あり。
   鉄輪を用いて釜を懸けていたが、上げ下おろしが不自由な為に、鈎
   (かぎ)を作って 上げ下ろしを自由にして、これを自在鈎という様になっ
   た。 それで六徳の内の「自在徳」を除いて、五徳を残した。
   これに因んで三つ足の鉄輪を五徳というようになった、と説かれている。
   つまり 6−1=5 で五徳というのだそうです。
 A  六月に食べる菓子に「水無月」があります。
    さてこの菓子何故か三角、そして小豆がのっています。どうして???
  <答え>
    水無月は六月。 六月一日は氷の節句と称され、禁裏では氷室の氷を
    献上した。三角形を氷に見立てた。
    六月三十日は上賀茂神社では「夏越の祓」が行われ茅の輪をくぐる事
    により夏の厄除け、邪神払いになる。 小豆は魔の意味でまばらに散ら
    してある (小豆が邪神祓いの意味がある)
    だからこの菓子は三角でなくてはならない。
   
B  南蛮などの南方の焼物は何故素焼きが多いのでしょう???
  <答え>
   現在でもエジプトあたりで、素焼きの水瓶のしみでる表面の蒸発熱を
   利用して、冷たい水の供給に使われている様に,南方の焼き物で釉薬
    が掛かっていないのはそういう理由。
    暑い所なので何とか冷たい水を、又水が腐らないように工夫がなされ
    ているのでしょう
   
C  昔の会記の「かめの蓋」「カメ蓋」「亀の蓋」などと出てきます。
    これはいったい何?
  <答え>
    南蛮の物で 「甕の蓋」の意。建水、灰器やに使われています
    
  
D  江戸時代に抹茶の製法をもとに、煎茶がきれいな緑にかわりました。
   これは永谷宗円という人のお陰です。さて「永谷」と「お茶」と聞けば、
   あの「お茶漬けの素」どういう関係?
  <答え>
    永谷宗円はあの「永谷園」のご先祖様です。
    やはり「お茶漬けの素」には長い歴史と工夫があったのです。
    ご苦労様です。